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グリズリーズ新人のX・ヘンリー、契約交渉難航中

今年のドラフト12位でメンフィス・グリズリーズから指名を受けたザビエル・ヘンリーが、未だにチームとの契約で合意に達していない。

ヘンリー側は、ルーキーサラリースケールで定められた金額の120%の年俸で契約出来るオプションの行使を求めているが、グリズリーズ側は20%分を出来高ボーナスにする案を曲げていないという。

ヘンリーは、「エージェントとは毎日のように話をしているよ。彼は僕のコンディションがどういう状態かを気にかけてくれているんだ。とにかくチームと交渉を続けていると言っている。まだ結論には達していないけれどね」とコメントしている。

代理人のアーン・テレム氏の話によれば、グリズリーズはオールスターウィークエンドに開催される、ルーキーチャレンジへの出場や、残した実績を考慮してボーナスを与える条項を契約に盛り込むことを希望しているという。テレム氏は、サラリースケールが制定された1995年以降、ルーキー選手でボーナス契約を結んだのは、450人を超える選手中たった1人と話し、「チームと選手がポジティブな関係を築くための要素を、グリズリーズは提示していない」と語っている。

テレム氏によれば、ヘンリーも出来高ボーナスを含む契約へ合意する意思をみせているというが、今年のドラフトで指名された選手に対し、ボーナス契約をオファーしているチームはゼロと話し、グリズリーズの対応を疑問視している。

これに対し、グリズリーズGMのクリス・ウォーレス氏は、過去にチームがルーキー選手にボーナス契約を提示した前例が無いと認めながらも、時代と共に契約形態にも変化が起こっているため、今年はボーナス契約を提示することをチームで決断したとしている。

テレム氏は、ヘンリーがチームとの契約を最優先していることには変わりは無いと主張している一方で、1巡目12位で指名されただけの選手に相応しい契約を提示するよう、粘り強く交渉を続けていく構えをみせている。

交渉がまとまるまでの間、無所属の状態で吉報を待つだけのヘンリーは、グリズリーズに対しては感情的になっていないとしている。
ヘンリーは、「どのチームと契約しても、僕は自分のベストを尽くす。契約のことでゴタゴタしているけれど、コーチからは『これはオーナーとフロントの問題で、コーチやチームメイトは君にチームに加わってもらいたいと思っている』と言われた。チームから求められている以上、自分のベストを尽くして貢献したいと思っている」と話し、早期の問題解決を希望している。

同じくグリズリーズが1巡目に指名したグレイビス・バスケスも、ヘンリーと同様の理由で、正式契約には至っていない。